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2016年3月 4日 (金)

定時制高校

以前私が勤めていた高校に定時制課程が併設されていた。
その高校は地区で一番の進学校だった。
その頃定時制課程に来る生徒は減少し、地区で一番の高校に
定時性は併設されていた。
それでも定員になることはなく志願者は全員合格していた。

授業は全く成立していなかった。
十人くらいしかいない教室で、生徒は後ろに固まっておしゃべりか寝ている。
その頃は今の様に携帯・スマホがなかったのでゲームと言うことはなかった。
今だったらほとんどの生徒がゲームに夢中になり、先生の声が
空しく聞こえているだけだろう。
(これは底辺の全日制の学校でも起きているだろう。)

先生も初めのうちは聞くように注意するが言っても聞かないので
そのうちその雰囲気に慣れてしまう。
チャイムが鳴ってから10分くらいたって教室に現れ、10分くらい前に
終わってしまう。正味20分くらいの授業になる。
兎に角時間を潰せばよい。
そんな先生を見ていて可愛そうだったがある意味自業自得と言う所か。

三重県の高校で、邦画を見て「国語」、洋画を見て「英語」。
夜景を見て「芸術」。学校まで歩いて「体育」の授業に当てていたと聞く。
唖然としたがその発想のユニークさに感心した。
思いもよらぬ「技」だ。
こんな方法もあったのか。
流石会社が運営する学校はやる事がユニークだ。
誰も聞かない授業をやる先生の空しさをこれで少しは解消される。
こういう生徒を相手にしたことがない人が偉そうなことを言うが
現実はこうなんですよ。

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