栗拾い

秋になり栗拾いのシーンが良くTVで映し出され,その度に思い出す。

何時だったかまだ若かった頃に家族で栗拾いに行った。
関ヶ原の方だった。

ある農園に入り初めての栗拾いを体験した。
足でふんずけて実をむき出し五徳でつまみ出す。結構面白い。
木をゆすって実を落としそれに当たらない様に逃げる。

沢山袋に拾い集め「今晩は栗ごはんだね」と言いながら出ようとしたら
農園の出口で「はい、栗はここへ入れて。回収します」

「なぬ！。回収だと。今までわいわい言って拾ったのはみんな持って
行かれるのか。これでは労働力を提供したのと同じではないか」

「さあ、入れたらこっちへ来て栗ご飯を食べて下さい」

まさに詐欺にあったようなものだった。
高いお金を出して少しのお土産と栗ご飯を食べておしまいか。
そんなことならレストランで栗料理を食べた方が安いぞ。
あの袋一杯の栗は業者の不労収入か。

栗を拾うと言う「体験」はしたがその成果はみんな持って行かれてお土産
としてその３分の１くらいの網に入った栗を呉れただけ。

もう２度と来るもんか、と誓ったのです。

みかん狩りとかぶどう狩りとか色々あるがどれも到底元は取れない。
バイキングなどの食べ放題でもそうだろう。
こういうのはまだ自分で量を測れるからいいがこの栗拾いは腹が立った。

毎年秋になると必ず栗拾いのシーンが風物詩として出るのだがその度に
腹が立つのです。