« 伊勢湾台風 | トップページ | 車の点検 »

2009年9月28日 (月)

父の思い出

私の父は広島で原爆にあっていた。

丈夫な建物の中に居たので死なずに済んだがその後遺症と
思われるガンで51歳の若さで亡くなった。

その葬儀が伊勢湾台風の日だった訳。

父の歳を越えた時は複雑な気分だった。

かって広島へ修学旅行を引率して言った時被爆者の体験談を
聞く、というメニューがあった。

その時の講師に「実はウチの父も被爆者です」と言うと全く興味
を示さず、自分の持ちネタを話すと講演料を貰うと早々に帰って
行った。その態度に唖然とした。

「ああ、これを生業にしている人なんだ」と思った。
原爆を食い物にしている人、という気持ちで不快だった。

このメニューは翌年から削った。

父との思い出は殆ど無い。

小学校2年生の時家族6人で名古屋の大須のCNCという映画館へ
行った。トムとジェリーがハンガリー狂詩曲に乗っておっかけっこを
する漫画だった。楽しかった。

それが唯一の思い出。

後はやせ細ってゆく父に何時までも心臓に注射を打ち続ける医者
の姿。もういいからやめてくれ、と言った事を覚えている。

お通夜の晩、なぜか涙が出て泣けて泣けて仕方が無かった。

何故だろうと今でも思う。

|

« 伊勢湾台風 | トップページ | 車の点検 »

日記」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 伊勢湾台風 | トップページ | 車の点検 »