目が見えない方とのゴルフ・ブラインドゴルフ
昨日、目が見えない方と初めてラウンドした。
梅雨の晴れ間で来週は雨模様なので出かける。
そういう思いの人で込んでいて中々は入れなかったがキャディー
マスターが私の性格をよく知っているので組ませてくれた。
網膜色素なんとかで40歳過ぎてから視力を失くされたとのこと。
そういう病気である事が分かったのが40歳の頃で、これでは会社
を首になると思い起業し成功されたと言う。
並大抵の事ではなかったであろう。
今の所治療法は無く、例の万能細胞にわずかな期待があると言う。
100日間の世界クルーズとか色々自慢話をされたが許される。
ぼや~と明るさが分かる程度で物の判別は全く出来ない。
ボールは全然見えない。
どうやって打つのか。
ガイドの女性(会社の従業員)が付いていて距離と方向を教える。
それによってスイングする。
当たった感触でどの程度のショットだったか判る。
方向まではわからずガイドの女性が伝える。
殆どその必要が無い程分かるみたいだった。
OBは1本もなし。
1Wの後は7Wか6i で打ってゆく。
グリーンが近づくと難度が高くなる。
幸いバンカーには1度も入らなかったが目が見えてても難しいのが
アプローチとパット。アプローチやパットはガイドと歩測する。
自分のラインが踏まれるのは我慢するしかない。
人のショットは見えないので話が止むのを待つしかない。
こう言う不便さはこう言う人とプレーする時は仕方がない。
でもそれを伝えた方がよいのかどうか悩むところだった。
障害のある人に配慮してこちらが我慢すべきか、健常者と同じプレ
ーを要求した方がよいのか。
我慢できない人は一緒にプレーしなければ済む事で私はよい経験
をした、と思っている。
距離感が体に染み付いているのだろう。大きなミスは無い。
距離感を養うには良い練習になるなあ、と不埒なことを考えていた。
時間はそんなにかからない。後ろがつかえる事も無く進行した。
「ブラインドゴルフ」と言う視力に障害がある人達のゴルフがあって
樋口久子や中嶋常幸らが後援しているとの事で一緒にプレーをした
事は何度もあると言っておられて、その世界では有名な方らしい。
世界大会も有り世界各国に行かれているとのこと。
盲導犬を使わないのか、と聞くと「自分の生活のリズムには合わない
ので1ヶ月の訓練はしたが止めた」と言われた。
犬の糞の始末をしなければならないが、その時間が自分の仕事の
時間と合わないのが決定的だったという。
今でも現役の企業マンで犬が糞をしたがる時間には新幹線に乗って
いると言う。犬のストレスは人間が考える以上だとも言われた。
盲導犬は人間のある種のエゴで犬の望む所ではないことを知った。
犬の特性を人間が勝手に利用している。犬にとってはむごい事。
これまでしてゴルフをするのは何故だろう。
そんなに魅力があるものか。
五体満足で何の不自由もなく、スコアーを求めてゴルフをしてきたが
ゴルフ自体を楽しむ姿とそれでもなお良いスコアーを出そうとしてい
る姿に何かショックを受けた。
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