美術館巡り・横井照子美術館
この付近の唯一の美術館・富士美術館が昨年閉鎖された。
ここは創価学会の関係の施設で、学会と大石寺とでもめて学会が
手を引いたがこの施設は残されていた。
どんな事情かは知らないが閉鎖されこの辺に美術館は無くなった。
静岡市の県立美術館か三島市の佐野美術館まで行かねばならない。
田舎の悲しい所だが好きで来たのだからそんな贅沢は言えない。
そんな折、富士市に「横井照子美術館」と言うのがが出来たと聞いて
行って来た。
富士市の郊外の辺鄙な所に真っ白な瀟洒な建物が建っていた。
横井照子と言う名前は私は全く知らない画家。
特に富士市と関係のある人ではなく地元の篤志家が蒐集した彼女の
作品を皆に見てもらおうと言う事で造ったとの事。
金、土、日の3日だけの開館で入場料¥500.(コーヒー付)
これでは普通ならやっていけない。趣味が講じて・・・というもの。
芸術はお金持ちの道楽でなければやってゆけない。
中は15m四方位のこじんまりとした作りで、仕切り方で展示の工夫が
出来るようになっている。
木立の中の風景が連続写真のように壁一面に掛けられた小部屋。
2枚の富士山の絵と5枚、12枚と6枚の連作が3つの壁にかかる。
青い富士山に赤い花。点々とドリッピングが特徴か。
エッグテンペラという卵の黄身だけを使う画法だそうだ。
木立の中の静かなたたずまいを味わう。
ただ広い展示室の隅にグランドピアノ。中央に白い四角いソファー。
なんとなく心落ち着く風情。
田舎の美術館は静かで良い。
久し振りに良い気持ちになれた。
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